ぶつくさ

不平、不満をあれこれつぶやく様子。

1歳 特徴

  • ◆1歳~1歳4カ月未満程度の発達の特徴◆

【部分・機能】 【発達の特徴】
歩行 つかまり立ち、伝い歩きから、徐々に手を離して自分で歩き始めます。早い子は4カ月もすると、椅子の上や階段などをよじ登ることができるようになります。

筋力が付くにつれ、しゃがんだり立ち上がったりといった全身運動が活発になります。
手先 手先を器用に使えるようになり、興味関心を持ったものに触れたり、扉を開けて中身を取り出したり、かなり細かな動作もできるようになります。物を手に握ったまま上手に動かせるようになるため、お絵かきや打楽器遊び、食器の扱いなどに挑戦できるようになるでしょう。
食事 離乳食の完了期で、1日3回くらい。乳歯の前歯が生えそろい、奥歯も生え始めて6~8本程度になります。
言語 1歳児前半の頃には、「ブーブー」「まんま」など一語を使って話します。語彙が徐々に増えていくと共に、大人の発する言葉への理解度が高まっていきます。
好奇心 行動範囲が広がることから好奇心も旺盛になり、探索行動が盛んになります。
感情 感情表現が幅広く、またはっきりしてきます。ただし言語の発達がまだ不十分なので、感情をうまく言葉にできずにかんしゃくを起こすこともあるでしょう。
他者との関わり 周囲の友だちに関心を持ち始めます。相手の遊びに関心を示す傍観遊びとすることがあります。ただまだ協調やルールは理解できませんので、ものの取り合いや引っ掻き、噛みつき、かんしゃくなどのトラブルも多く起こります。

◆1歳5カ月~2歳未満程度の発達の特徴◆
【部分・機能】 【発達の特徴】
歩行 足の力がどんどんついて、踏み台に乗ったり、片手を引けば歩いて階段を上ることもできるようになります。2歳も間近になることには、段差を乗り越えたり、20センチくらいの高さから飛び降りたり、駆け足をすることもできる子も出てきます。2歳2カ月頃くらいには、手をつかなくても階段の昇り降りができるようになります。
腕力 重いから動かせないだろうと思うようなものも動かせるほど、腕の力が発達します。ペットボトルを持ち上げたり、椅子を引いたりするためケガには要注意です。
手先 1歳7カ月頃からはさらに細かな手先の動きもできるようになり、絵本をめくったりブロックを3・4個ほど積み上げたり、お菓子の包み紙をむいたりできるようになります。
食事 歯の数は個人差がありますが、2歳までに10~16本程度まで増えます。歯磨きも必要になってくる時期です。決まった時間に座って食べさせるなど、食事やおやつの与え方も重要になる時期です。
言語 簡単な質問には答えられるようになります。また「ここで待っていてね」などの指示も理解することができ、きちんと待つこともできるようになるでしょう。1歳も10カ月を超えると次第に「ニャーニャーきた」などの二語文が話せるようになります。発音もかなりはっきりしてくる頃です。
好奇心 散歩中に興味を引くものがあるとしゃがみ込む、立ち止まるなどして関心を示します。興味のあるものを指さして「これなぁーに?」と問いかける回数が増えます。
感情 上手に話すことができるようになるまでは、かんしゃくを起こすことが多くなります。
他者との関わり 大人の真似が好きで、手遊びなどにも夢中になります。お友だちと互いに関わり合うことがまだありませんが、相手の遊びを真似して遊ぶ並行遊びが始まります。
自己理解 1歳も後期になる頃には、自分のものという理解が進んできます。ヤキモチをやいたり、自分のおもちゃをお友だちに貸すのを嫌がったり、怒ったりするようになるでしょう。
自我の芽生え 1歳7カ月くらいからは、自我が芽生えて自己主張が強くなります。「いやいや」をしたり、行きたい方向に保育者や保護者をひっぱったりするでしょう。また自立心も強まりますので、なんでも自分でやりたがります。2歳頃には第一反抗期も始まります。
 
上記の発達段階の表は、あくまでも「目安」。発達著しい時期であるからこそ子どもごとに差ががあることは頭に置いておきましょうね。
 

  • 1歳児に必要な大人の関わりとは

保育士さんと子ども この時期の子どもの発達には大変個人差があります。歩行の早い子もいれば、なかなか歩きはじめない子もいるでしょう。言葉に関しても同様です。

発達段階の目安にばかり固執すると、子どもに負担がかかるばかりか、保護者に無意識に焦りや不安を与えてしまうことも考えられます。その子が今必要とする支援を考え、働きかけを工夫することが大切です。

◆歩行へのサポートを◆
まず歩き始めるのが遅い子もいますが、保護者に対して過度に心配し過ぎないよう、サポートしましょう。歩き始めると運動量が増えますので、外遊びの機会をなるべく増やしてあげましょう。ただし頭の重心が重いため、転倒することも多くあります。屋内では机の角など尖ったものは、コーナークッションを付けるなどして安全の確保をするとともに、屋外では、コンクリートなどではなく、芝生などの上で遊ばせることを心がけましょう。
◆手先の器用さを養おう◆
積み木遊びやクレヨンを使ったお絵かき、ボタンのかけ外し、紐通しなど、手先の器用さを養うことのできる遊びを多く取り入れましょう。手先を動かすことは脳の発達にとっても良い影響があります。手遊びを取り入れるのも良いでしょう。できたことに対してはしっかり褒めてあげることで、自信や自己肯定感に繋がります。
◆好奇心を大切にしよう◆
好奇心旺盛で、身の回りのものを触ったり、大人の真似をしたりする1歳児。ついつい「ダメ!」と制止したくなるシーンもあるかとは思いますが、まだこの頃の子どもは「ダメ」の意味が理解できません。危険なことは抱き上げて止めるなどが必要ですが、必要以上に「危ない!ダメ!」と制止するのではなくて、触って困るものはあらかじめしまっておく、代替品をみせて「こっちで遊ぼう?」などと興味をそらすなどして、好奇心を阻害しないようにしましょう。
 
「これなぁーに?」の質問や、指さしには「お花だね、きれいだね!」「ワンワンがいるね、大きいねえ」など、言葉をかけて共感を示し、興味を広げてあげるように働きかけましょう。
◆言葉かけはとっても重要!◆
言葉の発達は個人差の大きいものではありますが、普段から積極的に、言葉かけをしてあげることは重要です。意味がその時点でわかっていなくても、ジェスチャーを交えながら、スキンシップをとりながら、いろいろな言葉のシャワーを浴びせてあげましょう。
 
子どもの興味のあるもの、好きなものに関する絵本を読み聞かせてあげるのも良いですね。言葉にうまくできなくて、指さしたり、引っ張ってアピールする時には「あれは〇〇だよ、かわいいね」「あっちに行きたかったんだね」「〇〇が欲しかったんだね、はいどうぞ!」など気持ちを言葉で代弁して受け止めてあげましょう。
◆かんしゃくを起こしたら…◆
自己主張が強くなってくると、思うとおりにいかないもどかしさや不満からかんしゃくを起こすこともあります。お友だちにおもちゃを取られた、自分でやりたかったのに、うまくできなかった、要求が通らなかった…その理由はさまざまですが、気持ちをうまく言葉にできないことでイライラして泣きわめいてしまうのだそう。
 
ここでやってはいけないのが「無視」。そのうちに感情表現を擦ることをあきらめてしまうようになり、うまく自我が形成できない原因ともなりかねません。「〇〇したかったんだよね」と気持ちを代弁しつつ、抱き締めて気持ちを受け止めてあげましょう。
◆「できた!」を自信につなげて◆
自立心が芽生えて、着替えや食事など、自分でやりたがる1歳児。まだなかなかうまくいかないこともあり、時間もかかりますが、可能な限りあたたかく見守ってあげましょう。うまくできずにぐずるようならば、「ここに足を入れてごらん」など、声をかけながら少しサポートして、うまくできたらすかさず「頑張ったね!できたね!」と褒めてあげましょう。その自信は新たなチャレンジへの意欲につながっていくでしょう。
 
 

  • 1歳児におすすめの遊び

小鳥のイラスト ここからは、1歳の発達に良い影響を与えてくれる、おススメの遊びをいくつかご紹介しましょう!

◆オススメの戸外遊び◆
●お散歩だけでもOK!
●砂遊び
●水遊び
●葉っぱ遊び
●ボール遊び
●シャボン玉
この時期の子どもにとっては戸外の環境そのものが興味深いもの。散歩をしながら、関心のあるものに触れたり、名前を確認したりするだけでも良いでしょう。砂遊びや水遊びは、手先を使いつつ、さまざまな触感を楽しめるため、子どもに良い刺激となります。自分の働きかけに対してどう変化するのか見ることは好奇心を刺激します。
 
秋ならば落ち葉を使った遊びも良いですし、1歳半を過ぎれば、ボールを軽く足で蹴ることもできます。シャボン玉は追いかけることで足を鍛えたりバランス感覚を養いますが、転倒には十分に気を付けて。
 

◆オススメの屋内遊び◆
●積み木
●手をつないで階段の昇り降り
●クレヨンでお絵かき
●手遊び
●打楽器遊び(木琴・ピアノ・太鼓など)
雨の日には、手先の器用さを養える室内遊びを楽しみましょう。積み木はまずはいくつか積み上げるところから。お絵かきは握ったまま手を動かす練習になりますので、ぐるぐると円を描くだけでもかまいません。
 
楽器遊びは聴覚も刺激してくれるため、音への興味関心も高めてくれます。手遊びに関しては、ぜひ関連記事も参考にしてみてくださいね!

 

 

 

 

  • 手遊び

手遊びが体の成長に与える効果とはどのようなものなのでしょうか。
 

【効果1】脳の発達が促される
手は「外部の脳」とも言われるように、脳の大部分を刺激する器官のひとつです。手遊びでは左右の手をバランスよく使うため、脳の活動を活性化して発達を促してくれます。
【効果2】手先が器用になる
遊びながら手先の器用さを育むことができるのも手遊びの大きな魅力。発達の段階に合わせて、難しい指の動きがある遊びにもチャレンジしてみましょう。
【効果3】反射機能やリズム感が身に付く
歌と動作がひとつになった手遊びは、繰り返し行うことでリズム感を養ったり、反射機能を発達させることもできます。
【効果4】体の動かし方が身につく
日常ではなかなか行わない手先、体の動きを体感することができるので、体の各部分の動かし方、力の入れ方などが自然と身に付き、感覚も磨くことができます。
 
このように、手遊びには子どもの体の成長につながる良い効果がたくさんあります。ただ、子どもたちが手遊びを目で見て覚えた場合、例えばグーとパーの繰り返しでも、パーの際に指が伸びきっていないこともあるでしょう。保育士さんが手を取って、指の動かし方や力の入れ具合を伝えてあげることで、これらの効果を最大限活かすことができるでしょう。
 

言葉やコミュニケーション力の発達にも役立つ!
保育園児手遊び歌には、いろいろなものの名前が含まれています。繰り返し行うことで、自然とその言葉を覚えることにつながるとともに、単に言葉を覚えるだけでなく、その「もの」について興味・関心を持つことにもつなげられるでしょう。  
また、手遊びは皆で呼吸を合わせて行う遊びです。気持ちを共有する楽しさを体感できることから、「自分の気持ちを伝えたい」という欲求が生まれ、それが自然と保育者や子ども同士のコミュニケーションにつながっていくことでしょう。
 


言語能力やコミュニケーション能力を育むためには、何度も繰り返して手遊びを行うことが大切です。また、例えばくすぐりの場面では、「くすぐったいね~」「たのしいね~」とコミュニケーションを取りながら行うのも、良いでしょう。
 

心の発達にもつながる!手遊びの効果
小鳥のイラスト 手遊びは体だけでなく心の成長にも役立ちます。ここからは手遊びが子どもたちの心にどのような影響を与えるか、見てみましょう!
 

【効果1】心の安定につながる
手遊びでスキンシップを取ると、「愛情ホルモン」とも呼ばれるオキシトシンという物質が脳内で分泌され、情緒を安定させてくれます。これは子どもたちだけでなく、保育士さんにも当てはまること。ぜひたくさん触れ合って、信頼関係を築いていきましょう。
 
【関連記事】愛情ホルモンが成長を促す!スキンシップ上手な保育士さんになろう
【効果2】想像力が養われる
先にも述べたとおり、手遊びには視覚的に歌に出てくるものを説明する絵や映像などがあるわけではありません。指をなにかに見立てたり、何かになりきったり…そんな中で想像力を養うことができるでしょう。